ひらがなけやきから日向坂 東京ドームへの道
ひなくり2019。1日目である12/17の公演を観に行った。とても楽しいライブであったことは言うまでもないが、ドラマの放送日、4thシングルの発売などの嬉しいお知らせも色々あった。去年のひらがなくりすますに続いて彼女たちのクリスマスライブに行けたのは幸せ以外の何物でもない。
けやき坂46、ひらがなけやき。そのグループを知ったのは2年前の春だった。欅坂46というグループの名前や曲は聞いたことがあったが、ひらがなけやきなどという名前は聞いたこともなかった。そもそも欅坂を知ったのも、友達に勧められたからだったし、それまではアイドルというものに苦手意識すらあった。しかし、曲を聴くようになって欅坂にハマった僕は、同時に、ひらがなけやきの存在を知る。とはいえ、ひらがなけやきが何なのか?ということを友達に聞いても、あまりピンとは来なく、そんなグループもあるんだな、という程度に思っていた中、「誰よりも高く跳べ!」という楽曲に出会う。パワフルかつ元気を貰える、今でも一番好きなその曲は、けやき坂の曲だった。更に、欅坂のブログを読んでいた僕は、一緒に掲載されていたひらがなのブログも読むようになり、メンバー達の魅力に惹かれていった。
僕が初めてひらがなけやきのライブパフォーマンスを観たのは2017年の欅共和国だった。
欅坂のカップリングを毎回1曲だけ担当しているけやき坂だったが、ライブでは欅坂と同等に会場を盛り上げていた。
次にライブを観たのは欅坂の「真っ白なものは汚したくなる」のツアーファイナル。ツアー名にもなったアルバムに収録されたけやき坂の新曲は、ユニット曲、全員曲も合わせ4曲のみであり、ライブでけやき坂がステージに立ったのも22曲中5曲だけだったが、「誰跳べ」のステージはライブで1番の盛り上がりを見せたと言っても過言ではなく、ひらがなのポテンシャルに驚かされた。
すっかりけやき坂にもハマってしまった僕は、12月に行われたワンマンツアーのファイナルに参戦する。
その年に行われたけやき坂の2期生オーディションを勝ち抜いた9人も初登場し、披露された1、2期生全員曲「NO WAR in the future 」は「誰跳べ」にも次ぐ盛り上がりを見せた。
翌年1月には武道館でのワンマンが、欅坂の代役も含め3days行われた。
そこでサプライズ発表されたひらがな単独アルバムのリリース。その時の感動は今でも鮮明に思い出せる。
そして、6月にアルバム発売を記念して始まったツアー。CD発売前にライブが行われた会場では、新曲をその場で初めて聴くという貴重な体験ができた。
単独アルバム「走り出す瞬間」には、新曲が18曲収録され、それまでのライブはほとんどの楽曲が欅坂のカバーだったが、それが変わる転機となった。
新曲の1つである「約束の卵」は、東京ドームという目標に向かって進む様子を歌った歌で、アンコール最後の定番曲となった。メンバーにとってもファンにとっても、東京ドームという舞台が特別なものになって、意識するきっかけにもなった。
12月にはひらがなくりすますが武道館で行われ、3期生の上村ひなのが初登場した。
2018年は多くのライブに加え、冠番組「ひらがな推し」の開始、初の舞台「あゆみ」の上演など、まさにひらがなの年であった。
年は明けて今年に入り、2月にはメンバーの夢であった単独シングルデビューが、更にグループ名がけやき坂から日向坂に改名することもサプライズ発表された。坂道では異例の改名、メンバー、ファンの間にも衝撃が走った。
そして3月、デビューシングル「キュン」の発売。その勢いのまま、7月には2ndシングル「ドレミソラシド」、10月には3rd「こんなに好きになっちゃっていいの?」がリリースされた。
8月にはグループ初の写真集「立ち漕ぎ」が発売、そして紅白歌合戦の初出場も決まった。
そして恒例となったクリスマスライブ、ひなくり2019が12/17、18に開催された。
2日目の18日、来年3月からアリーナツアーが開催されると発表される。
しかし、発表はそれだけで終わらなかった。
サプライズでひなくり2020の、なんと東京ドームでの開催が発表となったのである。
泣き崩れたり、キョトンとするメンバーが多い中、推しである佐々木美玲の凛々しい笑顔が誇らしかった。
メンバーのMCと、その後に披露された「約束の卵」を聴いていると、今までのひらがなけやき、日向坂のあゆみが思い出されて、込み上げるものを抑えることができなかった。自分のこと以外でこんなに嬉しいと感じたのは初めてだった。
今までの道のりは決して平坦ではなかった。
ねるの居場所として結成されたけやき坂。どんどん人気を増していく欅坂とは反対に、ひらがなけやきとは何なのかも上手く説明できないでいた。
欅坂の代役を務めた武道館ライブ。あの頃は自分たちの曲も十分に持っておらず、欅坂の曲を借りて、それでも一生懸命パフォーマンスを披露した。
2期生という仲間も加わり、リリースした単独アルバム。持ち曲も増えたが、やはりひらがなけやきとは何なのか、明確な答えは出せずにいた。
そんな中でも「ハッピーオーラ」という合言葉と持ち前の楽しいライブで着々とファンを増やしていった。
3期生の上村ひなのを加えたけやき坂は、結成から約3年の月日を経て、ようやくシングルデビュー、日向坂への改名を決める。
それまでの頑張りが認められた瞬間だった。
しかし、試練はまた訪れる。
6/21、濱岸ひよりの休養と、柿崎芽実の卒業が発表された。
芽実の卒業の理由は、信じたくない、許されないものだった。
僕の中ではひらがなけやき=柿崎芽実というくらい、芽実はけやき坂の象徴的なメンバーだった。
「誰跳べ」までのダブルセンターをねると務めていたのはもちろん、欅坂を勧めてくれた友達の推しだったし、僕の中では大きな存在だった。
芽実の状況や心境など、ファンには知る由もなかったし、何もできない無力さを感じた。
しかし、そんな逆境の中でも、彼女たちはいつでも、健気に活動してきた。過酷なヒット祈願やタイトなスケジュールをこなし、自力で様々なものを掴み取ってきた。
2年前の今頃、いや去年でさえも、ひらがなけやきが東京ドームでライブをするなんて考えられなかった。知名度もそこまで無く、楽曲も十分にあるとは言えなかった。
でも、今の彼女たちはもう違う。
2019年の今、日向坂に名前も変わり、大活躍の彼女たちになら成し遂げられると信じてやまない。
今までいろいろな彼女たちの顔を見てきたからこそ、今回の発表はたまらなく嬉しいし、ファンになって、おひさまとして応援してきて本当に良かったなと思った。芽実を含めた21人全員で東京ドームに立つのが叶わないのは残念ではあるけれど、まずは、大きな目標が達成できたことを祝いたい。
そして4thシングル、アリーナツアーを楽しみに待つと共に、その後に控えるひなくり2020 in 東京ドームまで全力で応援することを誓おう。その先ももっと明るい未来が待っているに違いない。
日向坂のみんな、本当におめでとう。